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第十四章 ①:手数料って・・・ほら旅行業者に払っているものです


特別連載企画

~ クレーム対応のベテラン、椿氏が語る ~


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新入社員で入社した1980年、ホテルニューオータニは2000室を有するホテルだった。
そんな大型ホテルが1900室を超える客室を販売し、しかも一室単価が23000円程度。
1日の宿泊売り上げが連日3000万円を超えられるのだから、大型のホテルはおいしいと誰もが思っていた。
オータニクラブという会員組織が室料10%割引。朝食付きというのは当時、魅力的だったろう。
しかし、潤う業界は狙われる。外資系ホテルが次から次へと建設され、買い手が選べる時代と相成る。
さらに、お客様自身で比較対照できるネットの時代へと変わっていく。
こうなると、料金は安くなければ売れない。
昔、会員特典に満足していたお客様は「会員なのに、なぜこんなに高額なんだ?」と会員特典の在り方に疑問を唱える。
そう、まぎれもなく、会員料金というのは売り上げを伸ばす大事なツールになっている。
「こんなに安い料金で、しかもコミッションを払ってんだろ。会員料金も変えろよ・・・」
そう言われることも多くなり、フロントのスタッフは言葉に窮する。
ネットで販売する室数というのは、その日の予約状況を見て、ネット担当者が室数、料金を決める。
空いている部屋があるんだったら、安くても販売した方がいい、
ただあまり多くの部屋を出したら、販売室数は多くなっても、売り上げは伸びない。
一室用意する経費を賄うだけの収益にしかならない。だからあくまで室数限定だ。
この状況を部屋の提供をするフロント係員は正しく理解しているか?
14000円で提供する部屋も26000円で提供する部屋も部屋タイプが同じなら、
違いを理解せずに提供することはないだろうか?
つまり、ネットでの予約でも、会員だからと、レイトチェックアウト、OK。
部屋のグレードアップ、OK。案内のベルマンつけました。
曰く「会員のお客様なので」・・・ご丁寧な対応。
(嫌味だよ)挙句の果てに正規料金のお客様に対して、案内するベルマンもなく、
口案内だけで客室に行ってもらうということになる。
「いいよ、わかるから」と荷物を引きずって・・・これがホテルの案内か。
ホテルの会員である、ということはある種ステータスがあるお客様ということを理解していただきたい。
だから本来であれば、ゆっくりと最善の注意を払って接遇に努めるべきお客様なのだ。
ただし設定された料金で利用する、というのが原則だ。
極端な話、私はネットでの安い料金で予約を入れてきたお客様についてはグループ客という認識で考える。
個人客とグループ客の違いは何か?登録するときのオペレーション上のことは別として、
個人客は一件ずつフロント係員が確認しながら対応するお客様であり、
グループ客はあらかじめあてがわれた客室に宿泊するお客様である、
よってキーバッグという袋でキーを渡されるのが一般的で、渡されたキーバックの部屋に各自向かうのである。
いわば「グループネット予約様」とでも言うべきか。
繰り返すが会員であっても特典はない。部屋もホテル側が提供するもので納得してもらう。
私もそうだが、出張の時など、このネットで予約をするのが一般的である。
このネットによる予約も旅行会社が入っている。各人がパソコンで予約をする。
それだけで手数料が入る仕組みになっている。
この売り上げも大きいが、旅行会社の業務はこれだけではない。
業界トップのJTBが大学生の就職希望企業の上位でいるのは、
サービス業界の象徴であり、やりがいを感じる職種と思われているからだろう。
ホテル業界もこの旅行業界に委ねる部分は大きい。そして今後もその関係は続いていくのだろう。
そんな旅行会社にからんだ事柄をいくつか思い出してみたい。
そう、彼らも自分を押さえて結構面倒な業務をこなし、お客様に対応している。
大げさな事例ではないが、足を運んだいくつかの件を記してみる。



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