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「言葉の階(きざはし)」第八章:校歌を覚えている?


「言葉の階(きざはし)」第八章:校歌を覚えている?

特別連載企画 第八回

~  校歌を覚えている?  piano-558452_960_720
 
例年春の高校野球=選抜高校野球というのは、あまり注目しない。
47都道府県各地の予選を勝ち抜いて甲子園に出てくる夏の全国大会なら、我が地域の代表という気持ちも強い。
春の大会のように、出場しない都道府県があったり、逆に今回のように一県から三校も出てくると、
そんなにこの県はレベルが高いのかと思ってしまう。高校野球を観る時、間違いなく応援する高校はある。
その肩入れする理由は単純だ。まず自分の住んでいる都道府県の代表校、その次に関東なり、
関西なり各地域へと応援する高校も広がっていく。
だから主催者が出場校を決め、大会に出場しない都道府県もある選抜大会は
「おらがふるさと」の代表といった印象もない。
今年は仕事もなく、暇だった為か、オリンピック、大相撲とスポーツ中継が続いたせいか高校野球も結構観た。
そして面白かった。予想通り、ドラフト候補を並べた大阪桐蔭高校が優勝。
決勝の相手は同じ関西の智辯和歌山高校と面白くも、なんともない結末だが、
準々決勝、準決勝で見せた智辯和歌山高校の脅威の粘り、県立進学校彦根東エースの精密機械のようなピッチング。
前評判は全然高くないのに、自由奔放の野球でベスト4までいった三重高校。
ありゃ関西勢ばかり・・・どうもレベルの高い試合を提供してくれるのは関西が多い。

ところで、高校野球は試合が終わると、勝利した高校の校歌を流し、校旗をバックスタンドに掲揚する。
オリンピックに続いて旗を掲揚するという光景を見たので、仕事柄関心を抱いてしまう。
国旗がその国の国家と国民を象徴するもののように、校旗はその高校が目指しているもの、建学の意図が込められている。
同様に校歌にも建学の精神、どういう学び舎を作ろうとしているかが込められている。
たとえば比較的観衆も集まる東京六大学野球。
そこで行われるエールの交換、校歌斉唱などが今日の学生スポーツの基盤となっている。
私もしげく東京六大学野球を見に行ったので、各大学の校歌も覚えた。
そして校歌の中に「いかなる大学にするか」というものが詞に綴られているような気がしてきた。
法政大学、青年日本の代表者
立教大学、自由の学府
明治大学、文化の潮みちびき、維新の栄になう
早稲田大学、進取の精神 学の独立
慶応義塾、文化の護りたからかに 貫き樹てる
東大は応援歌のみのため省く。
各大学の建学の意図、進むべき方向はこんな感じか。
多少外れている気もするが、学生の心をつかむようなフレーズがちりばめられている。
私は研修や講義の時に、よく参加者に話をさせたが、この母校の校歌というのもよく使わせていただいた。
「君が出た高校や大学は建学の意図は何かわかる?」
「どういう学生になってほしいか、思うことない?」
など、聴講する方に嫌なことを尋ねたものである。
だが、自分が在籍する組織が何を望んでいるか、何を指針としているか、
そんなことを考えてみるのも時には必要で、そのためには自分が育ってきた環境を理解する。
自分を見つめる上で必要な気がする。

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