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「言葉の階(きざはし)」第三十四章:EAGLES ~歩き続けたならず者~


         「言葉の階(きざはし)」
    第三十四章:EAGLES ~歩き続けたならず者~
       特別連載企画 第三十四章 
      EAGLES ~歩き続けたならず者~


 2016年1月、イーグルスの中心メンバー、グレン・フライが亡くなった。
その死にショックを受けたが、それ以上に新聞でその事を伝える訃報記事の扱いが
小さいことに衝撃を受けた。私自身見過ごすほど小さな記事だった。

 2004年秋にイーグルスのコンサートに行ってから、国内外に関わらず、
いわゆるライブに行っていない。イーグルスについては、好きではあったが、
夢中になるほどではなかった。ただ、好きな音楽、アーティストを尋ねられると、
「イーグルス」と答えることが多かった。
結構知名度も高く、音楽的に評価も高いこのバンド名をあげるのは何かと便利ではあった。
もともとウェストコーストのペパーミントのような歌姫、
リンダ・ロンシュタットのバックバンドとして結成されたが、1976年、
アメリカ合衆国独立200年のときに発売された「ホテル・カリフォルニア」が大ヒットする。
その後「ロングラン」というアルバムを発表するが、
バンドとしての活動はここまでということだろう。
グループの中心はドラム・ヴォーカルのドン・ヘンリーとギター・ヴォーカルのグレン・フライ。
かたや哲学者風、かたや典型的ヤンキーだが、ともに若いときは自己主張が強く、
歪な双頭体制のグループだった。


そんなバンドも50歳位になると、ライブ活動も少なくなるし、
まして日本に来ようというバンドは多くない。
長年に渡って現役活動を続けているのならいいだろう。
しかし年齢的にもライブ活動は重労働となる、声だって、ギターを弾く躍動感だって薄れてくる。
制作されるアルバムも若い頃は1年ごとに制作していたのに5年どころか10年ぶりなんてのもザラだ。それでも現役で活動していればうれしい。

人と話のきっかけを作る時、
「学生時代やっていたスポーツは?」「聴いていた音楽は?」というのはよくあるパターンだ。
私は自分が耳にする音楽が、その時、現役のミュージシャンじゃないと、納得できないタイプだ。
流行りにこだわりがあるのか、好きなミュージシャンの曲がチャートインすることに
喜びを感じていたし、新しいアルバムの発売を心待ちにしていた。

以前勤務していた会社を50歳過ぎた時に退職。個人的に誘いを受けていた会社があった。
ところが、直前になって「不要」の烙印。多少なりとも稼がなければいけないからと、
前の会社の3分の1の給料の会社に入社することになった。
当座は大阪の事業所で勤務することになった。大阪に行く数日前。
朝のNHKのニュースを見ていたら、季節の訪れを告げる草花の映像が流れた。
どれほどの長さだったろう、見入ってしまった。
いや、バックで流れるメロディに聴き入ってしまった。なんとなく、その歌声と節まわしで解る。
「イーグルス」だと。以前はあれほど、血気盛んだったのに、
いいおじさんになったなと感じさせる。
ただしタイトルは「DO SOMETHING」=何かしろ、だ。何か言われている気がした。

 そういったわけで、その日そのアルバム、CDを購入した。
 曲調はかつてのものから変わり、穏やかな曲調で進行する。
こりゃ受けないな、と思ったが、その通りさっぱりだった。
でもまだ現役でいることがうれしかった。
ヒットしなくてもいいよな、こうしてアルバムを出し続けることがうれしい。
そういえば、デビュー当時の代表曲で、
彼らの代名詞のような「ならず者」って曲があったな・・・

 


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