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「言葉の階(きざはし)」第十三章:コバエがやってきた


「言葉の階(きざはし)」第十三章:コバエがやってきた

特別連載企画 第十三章 ~ コバエがやってきた
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梅雨時は湿気が多いから、食物の扱いに気を付けなければならない。
この間は大丈夫だったからと、封を開けたものをそのままにしておくと、臭いを発したり、黒ずんできたりする。
それに合わせるがごとくコバエがやたら目に付く。
コバエが活動の中心にしているのは、やはり台所、キッチンだ。
私はといえば、その日の食べ物の廃棄分を三角コーナーのごみ袋に集める。
すると、翌朝その周辺はコバエが数匹飛んでいる。
コバエを駆除するには、殺虫剤を噴霧すればいいと思うが、ドラッグストアーで用意されているのは、
ゴキブリホイホイのような呼び込み式のものだ。水に浸したスポンジをケースに入れるだけのものだが、
最初に使用したとき、結構捕獲したので、「こりゃいい」と愛用者になった。
ところが、以降成果は上がらない。相手も知恵をつけたんじゃないかと思ってしまう。
今日の成果はいかばかりか、と確認しても全然入っていない。その現実のせいか、
それにしても厚かましい。と必要以上に思ってしまう。先日もビール傍らに食事を摂っていたら、
なんとこのビールグラスになじんでいる。挙句の果てに滑ったのか(だったら飛べよ)、
なんと注いであるビールに浴しているではないか。まるで「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉のおやじのような雰囲気だ。
しかも間違いなく大きくなっている。
ハエや蚊を好んで食する鳥がいるように、このコバエを餌にしている生き物がいるのだろう。
生き物の生態系はそんな仕組みの中でなりたっている。
が、どんな生き物が食するのかわからないから、なんとなく不安だ。
気が付くとゴキブリや蚊、蜘蛛の類が室内にいることもよくあることだ。以前からいたのかもしれないが、
食べるものがいるから、住みついているのは事実だ。これはコバエがいるせいかなんて思ったりする。
たまにゴキブリが出てくると、ネズミが好物にしているので、ビクビクしながら暮らすことになる。
ところで、コバエであるが、耳元で飛行している時など、本当に煩わしい。
「え、蚊じゃないか・・・」と思うほど、人のそばを平気で飛び回る。
我々が食物に対して、これは食べたくないからと無駄にしたり、
賞味期限切れだからと廃棄したりといった行動の影響もあるのだろう。
こういった虫が増えていることを認識する。それだけではない。
ペットの廃棄、ごみ回収日の遵守など、さまざまな要因で、生態系、食物連鎖は乱れる。
「枕草子」内「にくきもの」の段に

眠たしと思ひて臥したるに、蚊の細声に わびし気に名のりて顔のほど飛びありく。
羽声さへその身のほどにあるこそ、いとにくけれ
とある。「憎い」と表しながら、どこか季節の流れを感じさせる。
そういえば、昔は涼しさが訪れると、除虫香をたかなかったと聞く。
確かに蚊取り線香を目にすると、殺生するというより、虫を避けるという気がする。
昔は除虫香と呼んでいたものが殺虫剤と呼ばれるようになったが、今日のイメージとは少し違う感じだ。
とはいっても、私の部屋にも殺虫剤がしっかりある。

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